耕土興論「和多田進(ジャーナリスト) 東京日記(508)『肩書き』攷〔上〕」
昭和23年1月に発生した帝銀事件の重要資料のひとつに『甲斐手記』と呼ぶものがある。甲斐文助という当時警視庁捜査一課第一係長が捜査員たちの日々の報告をメモしたもので、私たちは甲斐氏が亡くなる数年前にかろうじて氏から直接入手した。そこに、帝銀椎名町支店に現われた犯人と行員とのやりとりが記されている。..
昭和23年1月に発生した帝銀事件の重要資料のひとつに『甲斐手記』と呼ぶものがある。甲斐文助という当時警視庁捜査一課第一係長が捜査員たちの日々の報告をメモしたもので、私たちは甲斐氏が亡くなる数年前にかろうじて氏から直接入手した。そこに、帝銀椎名町支店に現われた犯人と行員とのやりとりが記されている。..