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食料安保に注目、十勝がけん引を

 十勝農業は2022年、畑作物は夏場の天候不順で収量や品質が低下し、畜産も乳牛や肉用牛の取引価格下落などで前年を下回りましたが、管内23JAの取扱高が過去3番目に高い3494億円となりました。耕種は過去5番目、畜産は3番目に高い結果となり、長年の基盤整備の効果が支える底堅い生産力を示しました。

 一方、ロシアのウクライナ侵攻の影響で営農に欠かせない肥料、飼料価格が急騰し、燃料油や電気代なども高止まりして、農業経営に大きな影を落としました。十勝毎日新聞社メディアグループでは、総力取材で生産地の実情や専門家の知見など、読者が必要とする情報を多角的に報じ
ました。

 その中で明るい話題もあり、「和牛のオリンピック」と呼ばれる第12回全国和牛能力共進会鹿児島大会に十勝管内からは過去最多の19頭が出品されました。第4区(繁殖雌牛群)で十勝和牛振興協議会が、第5区(高等登録群)で池田町和牛生産改良組合が、十勝勢では過去最高となる優等賞3席を獲得。2027年に開かれる北海道大会に弾みをつけました。また今年7月には1年延期になった国際農業機械展が5年ぶりに開催予定です。不安定な国際情勢により関心が高まる食料安全保障や食料自給率の向上のため、これからも農畜産の分野で十勝がけん引役となっていくことが期待されます。

 当フォーラムは1993年から道内の研究機関の成果と、十勝毎日新聞に掲載された農業関連記事をまとめた「農業新技術・十勝農業情報ハイライト」を発行してきました。

 2023年版は、道総研十勝農業試験場、畜産試験場のご協力をいただき、24件の研究成果を収めました。協力をいただいている帯広畜産大学の研究成果も、引き続き掲載しております。また、十勝毎日新聞電子版内に設けた「農業新技術」コーナーでは、全てのページを閲覧でき、十勝管内はもとより、全道、全国へと情報発信しています。冊子は各JAを通じて組合員の皆さまへ無料配布しています。2022年の記録として、また新たな営農の参考としてご活用いただければ幸いです。

 最後になりましたが、制作にご協力をいただいた関係機関、冊子の配布を引き受けていただいた管内各JAの皆さまに心からお礼を申し上げ、刊行のあいさつといたします。

十勝農業フォーラム 
代表 林 光繁 


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