新得町がデフバスケ女子日本代表の活動費をCF ふるさと納税の対象に
【新得】新得町は、今夏に町内で合宿を予定している聴覚障害者のデフバスケットボール女子日本代表について、活動資金を募るクラウドファンディング(CF)を始めた。寄付金はふるさと納税の対象となり、所得税や住民税の控除が受けられる。町は「この機会に寄付という形で一丸となり代表を応援してもらえたら」と呼び掛けている。(山田夏航)
デフバスケットボール女子日本代表は、ヘッドコーチを帯広聾学校教諭の坂本知加良(ちから)さん(45)=帯広市在住=が務めている。2014年に全国で初めて手話条例が制定され、聴覚障害者に理解があることなどを理由として昨年7月には町内で合宿を実施。東京デフリンピックを11月に迎える今年も、引き続き町内で7月と8月の計2回合宿を行う予定だ。
ただ、代表は懐事情が厳しく、坂本さんによると、活動資金をほぼ選手たちの自腹でまかっているという。そうした状況を背景に、町は改めて代表を応援しようとCFを決めた。
目標金額は今年の合宿にかかる費用から330万円と設定。8日から始めており、14日時点で2人の支援者から計2万円が集まっている。寄付金は目標金額を達成できなくても、また、目標金額以上に集まった分も全て代表の活動支援に充てられるほか、ふるさと納税の対象にもなっている。8月5日まで。
2000円から寄付が可能で、5000円以上の寄付をすると、聴覚障害者のために創設された町内の障害者支援施設「わかふじ寮」の利用者が作るストラップを返礼品として贈る。
坂本さんは、町の取り組みに「本当にありがたい」と感謝し、「クラウドファンディングを通じて、私たちのことを知ってもらうとともに、新得町についても世間に知ってもらえたらうれしい」と話している。