今年度からジェンダーレス制服を導入 士幌中央中
【士幌】士幌中央中学校(白井将之校長、生徒144人)は今年度、ジェンダー平等や性の多様性を意識した新しい制服を導入した。同校では新制服の導入を契機に、「生徒一人一人の良さや個性を伸ばし、成長を促したい」としている。
従来は男子は詰め襟の学生服、女子はセーラー服だった。2022年度からモデルチェンジに向けて、保護者にアンケートを行うなど、新制服の準備を進めてきた。ジャケット、スカート、スラックス、ネクタイ、リボンの組み合わせを、生徒が自由に選べるようにした。
ジャケットは濃紺を基調とし、一般的な男子と女子の体形に合わせた2タイプ。家庭で洗濯ができ、軽量で着心地は良い。
スカートとスラックスは、同校近くの音更川をイメージし、ブルーのチェック柄を採用した。性別に関係なくスカート、スラックスを選択できる。ネクタイとリボンは紺色をベースに、グリーンとブルーのストライプを施した。
林下湊音さん(1年)は「動きやすいし、いい柄の色合いで落ち着く」と笑顔。高橋李菜さん(同)は「かわいくて、おしゃれ。これからの学校生活が楽しみ」と述べた。
齊藤雅哉教頭は「多様化する社会の中で、子どもたちは生活する。いろいろな価値観を持って、人と付き合う力を身に付けてほしい」と話している。
文部科学省は15年、心と体の性が一致しない性的マイノリティーの児童・生徒への対応例をまとめ、全国の教育委員会に通知。22年には教員向けの手引「生徒指導提要」を改訂し、制服の多様性など性的マイノリティーへの対応が初めて盛り込まれた。(大健太郎)
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