生徒の提言が実現! 中札内小学校の教室机がタブレット対応へ
【中札内】中札内中学校(森英樹校長)の生徒の発案による教室机の拡張が、新年度に、村内の小学校で実現する。タブレット使用に狭さを感じていた3年生が昨年11月の模擬議会で提案したもので、上田禎子教育長は、「配備された天板を通じて、自分たちの頭で考えて発信することの重要性を小学生にも感じてほしい」と期待している。(吉原慧)
中学生の模擬議会は、総合学習「地域学習」の一環。地域の一員として地方自治に参画する意識を育むことを狙いに、2014年から実施している。今年度は村議会本会議場で行われ、3年生41人が参加。8班に分かれ、解説用のパネルなども用いながら自分たちの考える政策を村長や村議、村職員に訴えた。
このうちの1班が、「タブレット学習の導入に伴って机の天板が狭く感じられる」と、天板を拡張する器具の導入を提案した。費用の目安や全国の自治体での導入率、既に利用していた同校特別支援学級の生徒の声などで主張を補強し、村教委の職員と「一般質問」を繰り広げた。
上田教育長は「金額の目安や利用者の声、天板を拡張した際の避難経路の確保など、生徒自身で調べた姿勢に応えたかった」と語り、提案への対応を検討。中札内中は既に天板が大きな机を使用していることから、「高校入学時の(机のサイズの変更に伴う)ギャップを考えると中学校では導入できなかった」(上田教育長)としつつ、中札内小での事業化を決定。新年度予算に36万円を盛り込んだ。
小学校では新年度前半にも、天板を拡張する器具55台が配備される。器具により奥行きが10センチほど伸びる。現在購入する物品を選定しており、利用学年は、学校側が教室の広さやクラスの人数を考慮して判断する。
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