上士幌高校の学生寮完成、4月から生徒1人が入寮
【上士幌】上士幌高校に通う町外出身の男子・女子生徒を受け入れる学生寮(上士幌町上士幌東4線241)が完成した。27日には内覧会が開かれ、町民らが新たな学びの拠点の完成を祝った。入寮は4月5日の予定で、東京から男子生徒1人が生活を始める。(大健太郎)
建物は50年ほど前に建てられた教員住宅2棟を改修。昨年10月に着工し、2月に完成した。事業費は約3300万円。
上士幌中学校の近くで、高校から2・3キロ離れている。それぞれ木造平屋72平方メートルの3LDKで、定員は各2人。外観は落ち着いた色合いの青を基調とした。
建物内には、机やベッドなどを完備した個室2室があり、共同のユニットバスやトイレを備える。共有スペースとなるリビングには冷蔵庫や洗濯機を用意。屋根を更新し、内窓を取り付けて断熱性能を高めた。学習環境をサポートするためWi-Fi(ワイファイ)も完備する。
町教委が寮を管理運営し、4月に着任する地域おこし協力隊員と共にハウスマスターとして生徒の高校生活をサポートする。町教委教育推進課の石王良郎高校支援専門員は「町外から生徒を受け入れることで高校に新しい風を吹かせ、学校の魅力につなげたい」と話している。
同課は今年度から、全国各地に高校の取り組みを発信する「地域みらい留学」の枠組みにも参画。東京や札幌などで生徒確保につなげるために、学校の魅力を伝えることに奔走。生徒1人を確保し、推薦入試につなげた。