南十勝も暖冬の影響…大樹のスケートリンクが最後のとりで 授業利用、町外からも
【大樹】暖冬と少雪の影響を受ける南十勝では、大樹町の中央運動公園スケートリンクの存在感が増している。例年なら校庭に造成されたスケートリンクで授業を行う町外の小学校も、リンクを造成できずに利用するなど、最後のとりでとしての役割も果たす。ただ、氷作りには苦労も重ねている。関係者はリンク造成に必要不可欠な冷え込みをとも願う。
1月30日、同リンクでは広尾豊似小学校の児童27人がスケート授業を行っていた。
同小は例年、広尾小学校の校庭に造成されたスケートリンクで授業を行うが、今季はリンク造成が進まないため、同リンクの利用を決めた。
スケート授業はこの日が最終日。23日から大樹町で行う事で計4回の予定をクリアした。このほか、暖冬で学校リンクが造成できない大樹小、今季から学校リンク造成を取りやめた幕別忠類小も同リンクを利用する。
一方、同リンクも、暖冬の影響をもろに受ける。1月初旬までは絶好のコンディションだったものの、1月中旬以降は、夜から翌朝にかけて計2回行う水まき作業を1回しかできない日も多い。氷面の凸凹を整える整氷車の作業も減った。
このため、「例年と比べて氷が柔らかい」(町スケート協会の齊藤徹会長)。日によっては氷の一部が解けて、滑走できない箇所も生じている。
齊藤会長は「利用者のため、少しでもフラットな氷面になるように努力しているが、苦労している」とし、「児童やリンクのためには、冷え込みが欲しい」と漏らす。(松岡秀宜)