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前立腺肥大、負担少ない新手術法 帯広泌尿器科が管内初導入

手術機器レジュームの横に立つ井上隆太副院長

 帯広泌尿器科(帯広市西21南5、小谷典之院長)は、前立腺肥大症の手術で、患者の体への負担が少なく手術時間が15分ほどで済む、経尿道的水蒸気治療を管内で初めて導入した。鈴木一弘副院長(54)は「合併症がある方や、従来の手術では体の負担が大きい高齢の患者も手術できる可能性が高くなった」と話している。(高井翔太)

 前立腺は精液の一部を作る臓器で、ぼうこうの下部にあり、尿道を取り囲んでいる。加齢とともに前立腺が肥大し、尿道を圧迫するようになると尿の出が悪くなったり、頻尿になったりする。この病態を前立腺肥大症と呼ぶ。

 これまで、肥大した前立腺組織を電気メスやレーザーで取り除く治療を行っていたが、出血する確率が高く、手術時間が1、2時間かかるため患者の体への負担が大きかった。

内視鏡で確認しながら、水蒸気を前立腺に注入する手術の様子

 水蒸気治療は、Rezum(レジューム)という機器を使って施術する。細長い装置を尿道から入れ、103度の水蒸気を注入し、治療する。破壊された前立腺細胞が1~3カ月かけて体内に吸収されていくことで尿路障害を緩和する。一時的に尿の出が悪くなるため3、4日から長くて1カ月程度、尿道にカテーテルを入れる必要がある。

 即効性は電気メスやレーザーの方が高いため、同院では患者の症状や既往歴などを確認し、それぞれの治療法を案内している。

 手術は腰部麻酔で行い、入院は約1週間。2022年9月から保険適用の治療となっており、1割負担の患者の場合、手術費用は5万3000円。

 問い合わせは同院(0155・38・2000)へ。

関連写真

  • 手術機器レジュームを前にする井上隆太副院長

    手術機器レジュームを前にする井上隆太副院長

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