更別小学校100周年 記念ソングが完成 作詞は元PTA会長、作曲は卒業生
【更別】今年創立100周年を迎えた更別小学校(山上文博校長、児童113人)に、「開校百周年記念ソング」が誕生した。山上校長の呼び掛けで昨年から制作を計画。卒業生と元保護者がタッグを組んで完成させた。(近藤周)
作詞は、かつて同校第56代PTA会長を務めた村議会事務局長の佐藤敬貴さん(56)、作曲は同校卒業生で、村で飲食店を営む矢島俊郎さん(65)が担当した。
若い頃に音楽活動をしていた矢島さんは、過去にも更別開村50周年ソングを手掛けている。「自分も卒業生で子どもたちも更小にお世話になった。恩返しができたら」と制作を引き受けた。これまでも作品作りを一緒にしてきた佐藤さんに作詞を依頼し、4分20秒の記念ソングを完成させた。
「子どもたちが歌いやすいように」(矢島さん)とポップな曲調に編曲。歌詞は1番で現在小学校に通う児童たちの未来を願い、2番では同校の卒業生でもある親世代に向け「背伸びをせず、自然体でいい」というメッセージを込めた。
佐藤さんは「鉄道と小学校100年の歴史が重なった」と歌詞の最後に1987年まで更別を走った旧国鉄広尾線の姿をつづった。
記念ソングを子どもたちに聞かせようと、11月2日にボーカルとパーカッションを矢島さん、ギターを山上校長が演奏し、録音した。音源は同8日に同校で開かれた学習発表会で披露された。
曲を聴いた児童会長の吉根琉生さん(6年)は「この学校ができてから今の学校までの記憶が歌には入っている。全校で歌って100周年を祝いたい」と笑顔を見せ、山上校長は「心にしみる親しみやすい歌が完成した。来年2月の記念式典で児童の歌を披露できれば」と話していた。
今後は矢島さんによる児童への歌唱指導も予定しており、記念式典に向け練習を重ねていく。
<更別小学校 開校百周年記念ソング>
作詞・佐藤敬貴 作曲・矢島俊郎
■1番
きれいな花を 咲かすには 愛と水を注ごう
太陽の日差し 浴びせたら 声をかけてあげよう
踏み出した道の その先に 見えるいくつもの光
それぞれが ときめき感じて 心向くままに
今日の歩みが 未来(あす)を 駆ける力になる
確かなのは 夢はいくつあってもいい 自分を信じて
■2番
生まれた街で 暮らす友 遠くで過ごす友
置かれた場所で 汗をかき 今そこに立っている
忙しく日々を 重ねてきた 涙する日もあったけど
君達が生まれた瞬間(とき)の 思い忘れずに
家族、仲間といつも 支えあってきたから
気づいたことは お手本でなくていい
そのままで生きていて
■最後
昔走っていた 鉄道は 駅も線路もないけど
その姿 汽笛鳴らす音は 今も耳に残る
たとえ大事なものを 失ったとしても
確かなのは 語り継げばいい 君の胸に残して