十勝産大豆でミートソース販売へ 東洋食肉とJAかわにしが開発
食肉卸の東洋食肉販売十勝事業所(帯広市、片山丈浩所長)は、JA帯広かわにし(有塚利宣組合長)の大豆ミートを使用したトマトベースのミートソース「肉屋が認めた 十勝の大豆ミートソース」を開発した。大豆の消費拡大や、栄養源としての新たな価値を広めていくことが狙い。「高たんぱく、低脂肪で食物繊維も豊富な大豆ミート。代替肉という印象が変わるような商品ができた」と自信をのぞかせる。(児玉未知佳)
2日、音更町内の木野の森珈琲店内で報道向け発表会を行った。商品は同JAから大豆ミートの普及宣伝に関して相談を受けた帯広物産協会が企画・監修し、企業間連携で商品開発を目指す「北海道フードネットワークプロジェクト」の枠組みで開発した。
肉のプロである東洋食肉販売が製造を担当。十勝産大豆を100%使用した同JAの大豆ミートにトマトや道産ブイヨンを加え、アレンジも可能で万人受けする味に仕上げた。
「大豆ミートそのものに大豆特有の青臭さなどがなく、調味料をあれこれ加える必要がなかった。シンプルに誰が食べてもおいしい味付けにした」と片山所長。特にこだわったのは食感で、ひき肉感を表現するために大豆ミートの下処理方法は約半年かけて模索したという。
小売り用は1パック(200グラム入り)518円。音更町のスーパー・ハピオととかち物産センター(JR帯広駅エスタ東館)で5日から販売する。帯広市内のレストランひまわり(5日から)やカウベルハウス(同)、音更町の木野の森珈琲店(16日から)でも、同商品をソースに使用したパスタなどが提供される。
帯広物産協会の木戸善範事務局長は「気候変動などで農畜産物の安定生産や供給が難しくなっている中、栄養価が高い大豆を主食のたんぱく源として確立させていく必要がある」と力説。今回開発した大豆ミートの加工商品を第一歩に、民間企業の協力も得ながら、三位一体で大豆食品の推進に取り組んでいきたいとする。