上士幌餃子のお供に 高校生がたれ開発 学校祭で販売も
【上士幌】上士幌高校(宮田真克校長、生徒166人)の3年生が、町内のカミシホロホテルの協力を得て、「上士幌餃子」(ギョーザ)に合うオリジナルのたれを開発した。6日には学校祭でギョーザと共に販売。生徒たちは、商品の価格設定から宣伝まで売り手側の視点も学んだ。(大健太郎)
「上士幌餃子」は、カミシホロホテルを運営するルイス・ミッシェルが製造している。町内のコンビニや道の駅などで販売され、ふるさと納税の返礼品にもなっている。道産野菜を中心に「とかち桃花豚」を使用している。
生徒たちが今年度の探究の授業で、高校生ならではのアイデアを入れて商品開発し、町の活性化につなげようと企画。たれの開発をホテル側に打診した。細川真莉菜さん、森田陽樹さん、大場望鈴(みすず)さん、黒沼紗千(さち)さん、天野真平さんの5人が取り組んだ。
4月からレシピ研究を進めた。「飽きずにおいしく食べられる」などをコンセプトに、ギョーザとたれのおいしさが際立つように試作を重ねた。ホテル側は生徒の意見を尊重し、「風味の良さを引き出したほうがいい」などとアドバイスした。
考案した6種類から「レモンねぎこしょう」と「ねぎ塩」の2種類を選定。いずれもレモンをベースに、「レモンねぎこしょう」はブラックペッパーとネギを加えた。砂糖と塩を入れて、レモンの苦みを和らげさっぱりした味わいに。「ねぎ塩」は味のアクセントを出すために、ごま油と鶏がらを使い、濃厚な味に仕上げた。
学校祭での販売に向けては、商品の魅力を伝えるポスターを製作。価格は原価なども考慮し、ギョーザ込み450円と決めた。
当日は3時間で用意したギョーザ150個を完売した。来店客は「おいしい」と言いながら頬張っていた。
細川さんは「香りも味もよく納得のいく味に仕上がった」、天野さんは「完成して達成感がある。唐揚げにも合うたれ」と笑顔。大場さんは「開発の難しさを実感した」と振り返った。。カミシホロホテルの島田裕子支配人は「生徒たちが考えて実践した経験を、今後の勉強や将来に役立ててもらえたら」と期待している。
ホテル側でも今回の販売を通じて、上士幌餃子の改良を行う予定でいる。