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福原が低価格の新業態 釧路に1号店、年度内に十勝でも

新業態の1号店となったハピネスマート春採店(福原提供)

 食品スーパーマーケット地場大手・福原(帯広市、福原郁治社長)は、低価格路線の「EDLP(エブリデーロープライス)」や省力化運営などを特徴とした新業態「ハピネスマート」を始動させた。人口減が進む中、食のインフラを守る観点から町村を中心とする小規模店舗の維持につなげることなどが狙いで、年度内に十勝を含め3店舗の業態転換を計画している。(佐藤いづみ)

 1号店のハピネスマート春採店(釧路市)は4月中旬にグランドオープンした。旧店舗のフクハラ春採店(1989年開設、売り場面積約800平方メートル)は、商圏人口が減少し、収益性も低く、厳しい運営が続いていた。2月下旬に改装、営業しながら外装などを整備した。総工費は非公表。

 EDLPの価格戦略では、チラシなどでの販促は原則せずに、「ハピネスプライス」を設定し、レギュラー業態「フクハラ」などと差別化する。ロス削減に向け、販売アイテムは通常店より絞り込むが、冷凍などの品ぞろえは強化する。自社の「ララカード」向け特典で、シニア層対象5%引き日やポイント倍増日などを設定した。

 新業態を実現するため、ローコスト運営を推進。そのため、母店制度を創設。店長は母店で兼務し、社員在籍をゼロとし、パート従業員がマルチタスクで業務を遂行する。生鮮品の店内加工を廃止、近隣の母店で作業し配送する。

 同社によると、指標の一つ、従業員1人当たりの売上高が改装前の1・5倍に。鷲平雅保常務は「チラシがない分、売り上げはどうしても落ちる。ただ、効率化によって収益性は高まった」と説明する。

 同社は年度内に、十勝では2店を新業態業へ移行する計画。肉・魚加工のセンター化(集中化)を進めており、完成後はそれらの商品を順次センター配送とする方針。福原は現在41店舗を展開しており、町村部の小規模店が多い。鷲平常務は「人口減は今後ますます進む。走りながら修正を図り、業態を確立していきたい。軌道に乗せ、新規出店も視野に、地域の食のインフラ維持に貢献するのが希望」としている。

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