映画「おしゃべりな写真館」の来場者3000人達成 29日から道内6都市で公開
鹿追町を中心に十勝で撮影され、帯広市内のシネマ太陽帯広で公開中の映画「おしゃべりな写真館」(藤嘉行監督)が12日、同館での来場者が3000人を突破した。帯広での好評を受け、29日からは札幌以外の道内5カ所のイオンシネマでも公開が決まった。
3000人は同映画を制作した和ら美が目標に掲げた来場者数で公開18日目で達成した。平日の座席数に対する観客の割合を示す稼働率は、11日までに78%を超えた。平日2回上映で計192席のうち150席ほどが埋まった。同館の柏浦亜紀恵統括マネジャーは「ローカル発信の映画で、この期間でこれだけ入るのは全国でも驚異的」と話す。
同作品の須永裕之プロデューサーは「高いハードルだと思っていたが、こんなに早く達成できるとは思っていなかった。4、5回来てくれた人もいると聞いた」と喜びを口にする。
この日1回目の上映終了後には、映画撮影などをサポートした町民の支援団体「ささえ隊」のメンバーが「祝3000」と記されたうちわを持参し、節目を祝った。副隊長の鈴木朝子さん(73)は「夢のようでありがたい。まだ公開されているので足を運んでもらえるとありがたい」と呼び掛けた。
帯広での公開は21日まで。29日からは札幌シネマフロンティアでの上映が決まっていたが、新たに江別、旭川駅前、小樽、北見、釧路のイオンシネマでも同日から公開されることが決まった。
藤監督(65)は「皆さんが帯広で見ていただいたおかげで広がった。道内にお知り合いがいれば声を掛けてくれるとありがたい。全道から全国へ上映が広がれば」と話した。(高井翔太)