主演の中原さんが映画の舞台裏語る 「おしゃべりな写真館」トーク&サイン会
公開中の映画「おしゃべりな写真館」で主演を務めた中原丈雄さんの「トーク&サイン会」(和ら美主催)が22日、JR帯広駅エスタ東館2階で開かれた。藤嘉行監督が司会を務め、中原さんが来場者の質問に答える形で映画の舞台裏や俳優を目指したきっかけを語った。(高井翔太)
-撮影での苦労は。
藤監督 2年ぐらいの話を季節ごとにばらして、まとめて撮るので、演じる役者は感情の流れが飛んで大変だったのでは。
中原 例えば写真館のドアを開けて外に出たシーンは半年後に撮影した。半年前はどういう気持ちで髪や体形もどうだったのかと。台本の右と左で半年違うこともあった。
-写真館の場所はどこか。
藤 私有地の牧草地に建っている。迷惑になるので、こことは言えない。
-鹿追で一番おいしかったものは。
中原 鳥せいの焼き鳥や手羽、唐揚げ。あとは、休みの日に然別川で釣った魚を唐揚げや刺し身、煮付けにしてもらい、それもおいしかった。鹿追そばも。
-役者を目指したのは何歳ごろか。
中原 小学生から俳優はいいなと思っていた。毎週映画館に行っていた。必ず食事のシーンがある。僕らはイモしか食べていないような生活だったので、こういう仕事の人はおいしそうなものが食べられると思っていた。
19歳で劇団を受けたが、ことごとく落ちた。(出身の)熊本が標準語だと思っていたからみんなに笑われた。「デューク・エイセス」の事務所の募集を目にし、大学を2年で辞めて入った。一生懸命(マネジャーの仕事を)頑張ったら「いいマネジャーになれる」と言われた。マネジャーになりたくて大学を辞めたわけではないので、20歳になり改めて劇団を受けた。
この世界で飯が食べられるようになったのは、それから20、30年たってから。「俳優になるのは辞めといた方がいいよ」と言った方がいいくらい大変な世界。運が良かった。