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創業70年そば店「一休」が閉店 店主の目には涙も、笑顔の別れ

常連客や従業員と明るく記念撮影する佐藤店主(右から2人目)

 旧長崎屋帯広店(帯広駅南ビル)内のそば店「そば処 一休」(佐藤博店主)が15日、71年間の営業を終えた。長年の感謝を伝えようと、大勢の常連客や元従業員らが駆け付け、閉店を温かく見守った。

 営業最終日、店の前には客から贈られた花束や鉢花が15ほど並び、食べ納めに多くの常連客が訪れた。なじみの店員や佐藤店主(77)と、別れを惜しんで話し込む姿が何度も見られた。子どもの頃に親と訪れ、六十数年来の常連という70代の市内の女性は「子どもの頃は鍋焼きうどんを頼んでいたが、今はざる天そば。味はもちろん、店の明るい雰囲気が好きで、閉店はさみしい」と話した。

 同店は佐藤店主の父敏夫さんが1952年に創業。藤丸や長崎屋帯広店内など一時は3店体制だった。大型店の相次ぐ閉店に直面し、高齢もあって店に区切りを付けた。

 佐藤店主は最後の営業を終えると、一瞬涙を浮かべたが、晴れやかな表情で、記念写真を撮るなどして客と交流。

 午後4時の閉店後、常連客でオカモト所属のバイオリニスト和光憂人さん(33)がコンサートを開き、約35人が耳を傾けた。和光さんは「一休は店主の明るい人柄もあって元気をくれる大切な場所だった。最後に感謝の気持ちを伝えることができた」と話した。

 佐藤店主は「多くのお客さんが、おいしかったと感謝してくれる中で店を終えられた」とほほ笑んだ。(吉原慧)

そば店一休が閉店 創業70年、多くの常連と別れ惜しむ


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  • 感謝の気持ちを込めて演奏する和光さん

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  • 常連客から花束を受け取る佐藤店主(右端)

    常連客から花束を受け取る佐藤店主(右端)

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