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240人の「第九」帯広に響く 合唱連盟60周年で披露

出演者約240人が迫力ある演奏を響かせた(長尾悦郎通信員撮影)

 帯広合唱連盟(江本欣秀理事長)の創立60周年を記念した演奏会「帯広交響楽団第九特別演奏会」(実行委員会主催)が17日、帯広市民文化ホールで開かれた。声楽のソリスト4人と第九合唱団、帯広交響楽団の総勢約240人の出演者が、満員の大ホールに迫力ある演奏を響かせた。(藤家秀一)

 1960年発足の合唱連盟の60周年記念演奏会は、当初は2020年に開催予定だったものが新型コロナウイルスの影響で延期されていた。今年6月に第九合唱団が結成され、3年遅れの記念演奏会に向けて20回以上の練習を重ねてきた。

 帯広で16年ぶりの第九演奏会となったこの日は、1300人以上を収容する大ホールがほぼ満員になった。第九の4楽章が通しで演奏され、合唱が加わった第4楽章の「喜びの歌」で壮大な演奏が締めくくられた。演奏終了後は、約10分間にわたって称賛の拍手が鳴りやまず、会場は熱気に包まれた。

 帯広市の会社役員平山智彰さんは「初めてオーケストラを見に来たが、荘厳でよかった」と満足そう。合唱部に入っているという帯広豊成小5年の岩本怜子さんは、「一人一人の声が響いていてすごいと思った」と話した。

 演奏後、江本理事長は「感激で胸がいっぱい」とした上で、「ベートーベンの素晴らしさを体現したいと真面目に取り組んできた。何とか人に聴いてもらえる演奏になったと思う」とほっとした様子だった。

 帯広交響楽団の井村悦夫理事長も「合唱もオーケストラも大人数で心配したが、指揮者の力量でうまくまとめてもらってよかった」と振り返った。

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