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アイヌ文化生かした観光学ぶ 百年記念館で研修会

野草園の案内看板で解説を聞く参加者

 十勝管内外の観光関係者らを対象とした今年度のアイヌ文化研修会が28日、帯広百年記念館などで開かれた。参加者は十勝で進めているアイヌ文化の観光資源化について理解を深めた。

 北海道観光振興機構と日本観光振興協会北海道支部が主催。道独自の文化であるアイヌ文化について正しい知識と理解を深めることを目的に、道内各地で毎年行っている。

 この日は自治体の観光担当者や旅行代理店の社員など16人が参加。帯広百年記念館で行われた第1部はアイヌ文化セミナーとして、阿寒アイヌ工芸協同組合(釧路市)専務理事の秋辺日出男さんがアイヌ文化体験観光の高付加価値化の取り組みなどについて講演した。

 観光コンテンツの開発支援をするメイクフィールド(帯広市)の丸井宏之代表は、十勝エリアのアイヌ文化観光の取り組みを紹介。8月にホテル大平原(音更町)で実施したアイヌの文化や舞踊に触れるパッケージツアーについて話した。帯広市野草園とおびひろ動物園で実施した「アイヌの狩猟に触れるツアー」も紹介した。

 丸井代表の講演に同席した帯広アイヌ古式舞踊等観光コンテンツ化推進協議会の酒井奈々子会長は「先祖から残してきたものを孫たちに守ってもらいたい。アイヌの子たちが自信を持って働ける場所があればいいという切なる願いがある」と話した。

 第2部では参加者が野草園の看板まで歩き、丸井代表や帯広百年記念館の欠ケ端和也さんがトリカブトとヨモギの見分け方などの話をした。(細谷敦生)

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