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音更高の奨学金、企業が寄付 6社計70万円~まちマイ音更編

音更高校の生徒を対象にした奨学金として町に指定寄付をした町内民間企業6社の代表ら

 音更高校(重堂法人校長、生徒246人)の生徒を対象にした奨学金として、町内の民間企業6社が20日、町に70万円を指定寄付した。同校の奨学金制度は、民間企業1社の指定寄付を原資に2022年度から運用開始し、2年目の今年は賛同企業、寄付額ともに倍以上に増え、支援の輪が広がっている。(内形勝也)

 町内の民間企業が町に指定寄付するのは21年11月、大成塗装工業(長屋正宏社長)の30万円が最初だった。町は民間企業からの指定寄付とは別に、以前から継続しているパートナーシップ事業交付金(21年度分150万円)に、大成塗装工業の指定寄付を上乗せし、同校教育振興会(畠山恭二会長)に交付した。

 同校教育振興会は、町からの交付金のうち大成塗装工業の指定寄付を原資に、22年度から「夢の種奨学金」として運用を開始し、1学年2人ずつ3学年で計6人の生徒に1人当たり年間5万円を支給した。大成塗装工業は22年12月にも30万円を町に指定寄付し、23年度も6人の生徒が同額の奨学金を受けた。

 同校生徒を対象にした奨学金として、町への指定寄付は今回で3年連続3回目を数え、累計寄付額は130万円となった。

 今年は、大成塗装工業の30万円に加え、鈴蘭ビルサービス(坂本夕樹社長、寄付額10万円)、上田建設(上田武社長、同10万円)、バンブー(中山浩介社長、同10万円)、北日本企画(尾崎優子社長・同5万円)、高島板金工業(高島望社長・同5万円)が賛同し、単年の寄付額は1社30万円から6社70万円に膨らんだ。

 24年度の奨学金として運用し、残金は積み立てて25年度以降の奨学金として活用する方針。同振興会の畠山会長(63)は「地元企業の支援に感謝している」と喜ぶ。

 今回で3年連続3回目の指定寄付をした大成塗装工業の長屋社長(51)は「地元企業の元気を生徒たちにPRできる絶好の機会と考えている」と話す。また、鈴蘭ビルサービスの坂本社長(55)、バンブーの中山社長(47)、上田建設の上田尚弘常務(52)は「奨学金制度があることで、音更高校の進学を考える機会につながるのであれば有意義なこと」と賛同の理由を話しており、北日本企画の尾崎社長(48)と高島板金工業の高島社長(43)も「地元企業に関心をもってもらえる機会につながれば」と口をそろえる。

 20日、6社の代表が町役場を訪れ、小野信次町長、福地隆教育長、同校の重堂校長が出迎えた。各社の代表から小野町長に目録が手渡され、小野町長がそれぞれに感謝状を贈った。小野町長は「(奨学金は)音更高校に来たいと考えている中学生たちの背中を押してくれる材料の一つになる。支援には感謝している」とし、福地教育長は「賛同企業が増えることで、(奨学金制度が)持続可能な形になる」と話す。

 同校は、少子化の中で定員割れの状態が続いている。24年度までは3間口の維持が決まっているが、25年度以降を見据え、夢の種奨学金を含めたさまざまな魅力を発信している。重堂校長は「地元民間企業の支援を有効に活用し、生徒確保に努めたい」と話している。

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