藤丸にフード版キッザニアや映画カフェを 慶大生が活性化案
慶応大学の学生グループによる「帯広市中心部活性化プラン発表会」が1日、市内の帯広経済センタービルで開かれた。再建を進めている百貨店・藤丸に関し、フード版「キッザニア」やかまくらカフェの開設といったアイデアのほか、中心部を若者のデート聖地として整備し発信していく案などが示された。(佐藤いづみ)
実地調査通じて「可能性感じた」
同大経済学部と、KPMGコンサルティング(東京)との寄付講座「スタートアップとイノベーション」を受講する学生の一部14人と、経済学部の中妻照雄教授の一行。実地調査を通じ、地方創生に関わるのが狙い。8月28日から十勝入りし、藤丸株式会社(帯広)の村松一樹社長、満寿屋商店(同)、しかおい水素ファームなどを取材した。
発表は3グループに分かれ、村松社長をはじめとする新藤丸の幹部、十勝シティデザイン創業者の柏尾哲哉氏らが見守った。学生は、新藤丸の機能を「平日が日常をシェアできるコミュニティースペース、休日は非日常の提供」などとし、子どもが自分だけのフルコースを作るフード版キッザニア(子ども職業体験型テーマパーク)コーナーを例に挙げた。
また、若者のデートコース整備の一環で、藤丸に沿って平原通をカフェ・雑貨通りとしキッチンカーコーナーを配置したり、藤丸の屋上に冬期にかまくらカフェを造成することなども提案。別のグループは、「食×技術」を柱に藤丸など中心部をビジネスや研究者などが集積するエリアとし、「藤丸は『イノベーションの千貨店』拠点となってほしい」とした。
発表者の一人、後藤友哉さん(20)は「十勝の都市としての可能性を感じた。自分たちの案が少しでも地域の課題解決に役立てば」と笑顔。村松社長は「正直、レベルの高さに驚いた。多くの案は新藤丸の構成で活用を検討したい」と話していた。