長崎屋帯広店直営あす閉店、テナントは閉店時期模索
長崎屋(東京)が運営する「長崎屋帯広店」(帯広市西4南12)の直営部門が31日午後9時で閉店する。週末から一部商品をさらに値下げし、「セールの売れ行きも好調」としている。一方、直営以外のテナントの多くは8月1日以降も営業を続ける。ただ、施設自体は来年3月末で閉館する方針のため、各テナントは閉店時期を模索している。
長崎屋帯広店は1990年、市内西2条通から現在地に移転オープンした。衣料や日用品などの直営部門のほか、約30テナントで構成。直営の閉店理由について、親会社のパン・パシフィック・インターナショナル(PPIH、東京)は明らかにしていない。
同店では6月23日から完全閉店徹底売り尽くしセールを開始。PPIH広報室は「6、7月は通常月より大幅に売り上げが伸びた」と説明。「最後の感謝の気持ちを込め、一部の商品をこの土日でさらに値下げしたい」などとしている。
一方、同店の土地建物は宮坂建設工業グループの登寿ホールディングス(HD、帯広)が取得し、解体する方針がテナントに示されている。食品スーパーのフクハラや喜久屋書店、カレーのインデアンなどは8月以降も営業を続ける。ただ、多くは現時点で閉店時期を明確にしていない。フクハラを運営する福原(同)は「社会インフラの役割もあると思っている」と強調。喜久屋書店の運営会社を傘下に持つビーエルHD(神戸)も「なるべく長く営業したい」とした。
バッグ専門店「エル」は7月末での閉店を決めた。商品はグループ店「ポテチーノ」(広小路)に移す。運営するエセル(帯広)の門山雄司社長は「閉店日が近づき、今後のことを考えると不安」と話している。(佐藤いづみ、吉原慧、児玉未知佳)
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