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振り込め詐欺、AIカメラで防げ 道東初 帯信金が導入

振り込め詐欺が疑われる場合、迅速に対応できる新システムの稼働を確かめる支店や警察関係者。右から2人目は福田支店長

 帯広信用金庫(高橋常夫理事長)は12日、市内のつつじが丘支店(西23南3、ぴあざフクハラ西帯広店内)のATM(現金自動預払機)に、振り込め詐欺防止を目的としたAI(人工知能)カメラシステムを新たに導入した。試行だが道東の信金では初。

 新システムは、振り込め詐欺が携帯電話などで被害者をATMに誘導する手口であることを踏まえ、AIカメラで携帯電話の使用者を検知すると店舗内の「パトライト」が点滅、効率的に画面を確認できる。詐欺の可能性がある場合はATMスペースとつながった双方向で通話できるIPインターホンで利用者に注意喚起や事情聴取ができる。

 システムを取り扱うオムロンフィールドエンジニアリング北海道(札幌市)によると、振り込め詐欺の可能性が高い事案を効果的に検知できるようAIに学習させているのが特徴。

 同信金では店内に防犯カメラを設置しているが、職員が業務をしながら常時画像を注視することは難しい環境。特に同支店は2階に店舗があり、1階に設置しているATMとの距離が離れていることから、事案発見から顧客との接触までに時間を要する。ATM稼働率が同金庫でも上位(昨年12月5500人)だったことから試験導入を決めた。

 同信金では一定期間試行し、効果などを検証し本導入などを探る考え。ATM1台の裏側にカメラを付け、正面からは見えない。この日はオムロン側や帯広署の瀧谷研生活安全課長らを招き研修を行い、効果的な声掛けなどを学んだ。

 帯広署によると、振り込め詐欺などが特殊詐欺の多くを占め、同署関係で今年度すでに5件5200万円の被害が出ている。つつじが丘支店の福田倫一支店長は「実際の被害事例や未然に防いだ両方のケースがあり、早期の検知、声掛けの重要性を実感。効果を上げられるよう支店一丸で対応していく」と話した。(佐藤いづみ)

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