管内初のコンテナアパート建設中 広尾の野村さん
【広尾】広尾町の漁業野村知永さん(69)=野村漁業社長=は、町内西3条6の所有地で、コンテナを4基活用したアパートの建築を進めている。近年、管内でもコンテナを活用した店舗がお目見えしているが、住居用はまだ珍しい。野村さんは「広尾から新しい住文化を発信できたら」と話している。(能勢雄太郎)
野村さんは近い将来、運営する底引き網漁船で外国人乗組員の採用を想定しており、彼らの宿泊施設としてコンテナアパートの建築に乗り出した。当面は一般の賃貸用として運営することにしている。
20フィートコンテナ(長さ6メートル、幅・高さ各2・5メートル)を2基つなげて1棟とし、計2棟を整備する。11月から断熱材や基礎の施工、内装などに着手し、年内にもほぼ完成する見通しだ。町役場と道路を挟んだ場所にあり、青色のコンテナが目を引いている。
野村さんは副業として札幌市内でアパート・マンションを経営。沖縄県の石垣島を旅行した際、コンテナがリゾート施設などに使用されているのを見て思い立った。酷寒の北海道で住居用として通用するのか心配したが、旧知の建築業者と相談して着工を決めた。
コンテナを活用すると、通常の木造住宅よりコストが割安で、建築スピードも早くなるという。「おそらく住居用にコンテナを活用するのは管内で第1号ではないか。木材が高騰している折、うちが実用化することで、他にも広がる可能性がある」と話している。(能勢雄太郎)