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「さぎとうたがえ」「おかねのはなしは信じるな」甘い誘惑 砂糖で啓発 帯広署が新標語

特殊詐欺被害防止のため、必死に高齢者役の署員を説得するゆうちょ銀行の職員(左)

 全道で相次ぐ特殊詐欺被害を受け、帯広署は十勝の特産品“砂糖”を生かした啓発に乗り出した。同署が新たに打ち出した標語は「さぎとうたがえ」と「おかねのはなしは信じるな」。この標語にちなみ、砂糖と箸を啓発グッズに取り入れた。(山田夏航)

 11月末現在、道警が認知した道内の特殊詐欺被害件数は280件(前年同期比161件増)で、被害額も約11億9000万円(約9億1200万円増)に上る。総額が過去最悪だった2014年(259件、約12億5000万円)を上回るペース。同署管内では、被害件数は前年同期と同じ5件だが、被害額は約5200万円(約1100万円増)に上る。

 同署は新たな標語に掛けて、スティックシュガー3本と箸1膳のセットを3000組用意し、管内郵便局に配布。特殊詐欺の手口で多い現金自動預払機(ATM)での振り込みを防ぐため、窓口で振り込みの相談をした客に手渡す。同署生活安全課の三浦有敬係長は「被害に遭いそうな客がATMではなく、まずは窓口で職員と話をする環境をつくることで、少しでも被害が減少すれば」と期待する。

 8日にはゆうちょ銀行帯広店(会沢智行店長)で、同署による特殊詐欺被害防止と強盗対応のための訓練が行われた。職員が高齢の客に扮(ふん)した署員に冷静かつ的確に対応し、三浦係長は「ほぼ完璧にできていた」と高く評価。その後、同店にスティックシュガーと箸200組を配布した。会沢店長は「年に数回は特殊詐欺と思われる振り込みがあり、声を掛けている。いただいた砂糖と箸を有効活用し、さらに被害撲滅に努めていく」としている。

関連写真

  • 強盗役の署員にスムーズな対応をする行員

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  • 特殊詐欺被害防止のため、必死に高齢者役の署員を説得する行員

    特殊詐欺被害防止のため、必死に高齢者役の署員を説得する行員

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