メムアース、今月末で営業終了 大樹
【大樹】大樹町芽武のメムアースホテルは1日、「諸般の事情」により、今月末で営業を終了すると公表した。建築家の隈研吾氏監修による実験住宅を活用したユニークなホテルは、4年間で幕を閉じる。
LIXIL住生活財団(当時)が展開した住環境実証研究施設「メムメドウズ」内の実験住宅を有効活用し、2018年11月にオープン。映画「おくりびと」で知られる放送作家・脚本家の小山薫堂氏が企画・運営に関わった。
実験住宅は寒冷地で快適に暮らすための工夫が施され、デザインも前衛的。エコな住宅に寝泊まりしながら、地域の自然、風土を体感する新しいリゾートを提案した。今年に入ってからは宿泊客用の食堂をリニューアルし、地域の食材を前面に出したレストランの開業も模索していた。
営業終了は1日、同ホテルのホームページにアップした。関係者は「ホテルという形で実験住宅の技術を体感してもらい、観光につなげるのが当初の目的だった。4年間の実験的な取り組みに一区切りをつける」と話している。
跡地利用は未定で、当面、研究フィールドとしての活用は継続するとしている。(能勢雄太郎)