3年ぶりの「おびひろ盆おどり」雨の中400人踊る
第75回おびひろ平原まつりの「おびひろ盆おどり」が15日午後6時半から行われた。小雨が降るあいにくの天候だったが、大勢の観客が沿道に詰めかけ、10団体と個人参加合わせて約400人の踊りを見守った。踊りを通して楽しく農作業を行うという「オドル野菜プロジェクト」で来帯していたEXILEのUSA(うさ)さんが、帯広信用金庫のチームに混ざって踊るサプライズもあり、観客を楽しませた。(吉原慧、近藤周)
コロナ対策のため、マスク着用や踊り手同士の2メートル間隔の確保など例年との違いの多い盆おどりとなった。歌い手と太鼓の音色に合わせて、400人は浴衣やそろいの衣装、思い思いのコスプレで、一斉に平原通の7~9丁目を周回。久しぶりの盆おどりに、踊り手も観客も笑顔がはじけた。1時間を超えたところで雨足が強まり、予定より30分ほど早く終了した。
個人参加した市内の及川照子さん(79)はきらびやかな花笠と浴衣を身にまとい、ひときわ目立っていた。30代の頃から出場してきた及川さんは「この日を待っていた。これが私の生きがい」と語り、3年ぶりに披露する舞を孫らが沿道から応援した。
友人と3人で見物に訪れた帯広緑陽高3年の白木咲生さん(17)は「雨は残念だが気持ちはとても盛り上がった」と笑顔。歌い手の加藤恵理奈さんは「踊り手や歌い手の熱量はコロナ前よりもすごかった」と話した。唯一、山車を出した帯広商工会議所観光文化委員会の黒川明彦委員長は「参加団体が少ないと聞いて参加した。委員が資材を持ち寄って手作りしたが、用意できて良かった」と振り返った。