ブドウ品種「山幸」の魅力を世界に発信 池田町とHBCが動画制作
【池田】十勝ワインの魅力を世界に発信-。総務省の「映像コンテンツを活用した地域情報発信調査事業」で、対象自治体に池田町が全国の町村で唯一選ばれた。13、14の両日には町と北海道放送(HBC)が連携し、町内で映像を撮影。国際ブドウ・ワイン機構(OIV)に品種登録された町独自のブドウ品種「山幸」をメインに取り上げ、今後はプロモーション動画を通じてフランスやシンガポールにPRしていく。
同事業は、自治体とローカル放送局などが連携して地域の魅力を映像コンテンツとして広く発信する取り組み。総務省の委託を受けた三菱総合研究所(東京)が対象自治体を選定し、地元メディアの選定はオンラインによるプレゼンテーションでHBCに決まった。
HBCは過去にも総務省の同様の事業に関わり、2019、20年と2年続けて道内各地域の魅力を題材とした番組を制作し、フランスで放映した実績がある。今回は山幸に焦点を当て、山幸の栽培やワインの製造現場のほか、フランスの映像制作会社の協力も得て、フランスの有名シェフであるアマンディーヌさんが山幸に合う料理などをPRする内容を予定している。
HBCの撮影班5人が来町し、初日の13日はワイン城の屋上から池田の街並み、山幸を栽培しているワイン城近くの町営ほ場などを撮影し、町ブドウ・ブドウ酒研究所製造課醸造係兼品質管理係の山岸賢三係長へのインタビューも行った。2日目の14日は町千代田の町営ほ場などを巡り、ドローンも活用して撮影した。
HBCによると、24分間の番組で、アマンディーヌさんの料理を中心に、池田で撮影した映像は5分程度を想定している。HBCの田中正人プロデューサーは「ワインの本場であるフランスで山幸というブドウ、そして山幸を使ったワインを認知してもらい、ブランド価値が向上すれば」とし、同研究所営業課営業係兼総務係の今井秀敏主査は「山幸の魅力をシンガポールにPRしていきたい」と抱負を語る。
事業は2月末まで。同月上旬に番組の制作が完了し、フランスで配信後、シンガポールなど東南アジアで放映される予定。(小縣大輝)