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日高山脈から「おろし風」 風速36メートルの中札内 強風のメカニズムは?

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 1日に中札内村上札内で同地点の観測史上1位となる最大瞬間風速36・2メートルを記録するなど、十勝管内各地で吹き荒れた強風。札幌管区気象台によると、急速に発達した低気圧が北海道の北側に進んだことで強い西風が生じ、日高山脈に沿って吹き下ろす「おろし風」になったことで、局地的に風が強くなったとみられる。

 日高山脈沿いの東側に位置する上札内では2008年以降、30メートル以上の最大瞬間風速を計3回記録。これまでの最大は2010年3月21日の34・2メートルだった。10月や12月、3月ごろに風が強い傾向がある。

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 同気象台によれば、低気圧は「大陸に真冬並みの寒気があり、日本の南に比較的暖かい空気がある場合、その温度差をエネルギーに急速に発達しやすい」とし、今回がそのケースに当てはまる。

 低気圧から延びる前線が通過後、寒気が流入したことも強風の要因に。同気象台予報課の四宮茂晴調査官は「寒気の上層が天井の役割を果たし、風が山沿いに下りやすくなった」と述べ、「過去に最大瞬間風速44メートルを観測した広尾を除けば、上札内は十勝で最も風が強く吹く地点といえる」と話している。

 1日の各地の最大瞬間風速は更別で31・5メートル、大樹27・5メートル、帯広19・1メートルなど。

 四宮調査官は「厳冬期よりも季節の変わり目ごろに風が強くなる傾向がある。サハリン付近で低気圧が発達し、西風が吹く場合は強風に注意してほしい」と呼び掛けている。(松村智裕)

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