個人向けワーケーション商品化へ デスティネーション十勝
アウトドア観光事業を展開するデスティネーション十勝(後藤健市社長)は、十勝のキャンプ場などでワーケーションができる個人向けプランの商品化を進めている。十勝ならではの自然空間でのワーケーションやアクティビティー体験を組み合わせた取り組みで、他地域との差別化を図る。今月中にも販売を始める。
北海道観光振興機構の「地域の魅力を活かした観光地づくり推進事業」を活用。同社は昨年、企業向けのワーケーションプランを販売。個人需要もあると判断し、1人で参加できるプランを新たにつくった。
十勝では宿泊施設や研修施設でのワーケーション環境は整備されているが、アクティビティーを体験できるプランが少ない。加えて、近年はソロキャンプなど個人でアウトドアを楽しむ人も増えている。こうした層を取り込もうと、キャンプ場を拠点に個人が楽しめるコンテンツとした。
プランはテント(1~2人用)、寝袋、テーブル、椅子、たき火台、バーベキュー台、焼き網、ランタン、モバイルバッテリーなどの備品が付く。これにキャンプ場でのワーケーションを中心に、周辺観光やアクティビティーなど地域の強みを組み合わせたコンテンツの充実化を図る。
ターゲットは首都圏からとかち帯広空港を利用するアウトドア志向の高いビジネスマン。トヨタレンタリースとも提携し、備品がSUVの「RAV4」に積まれた状態で空港近くの店舗でレンタルができる。佐藤洸マネジャーは「できるだけ手ぶらで楽しんでもらいたい」と話す。将来的には食材込みのプランも検討している。
PR用にワーケーション施設を紹介する冊子を作成し、今後はプロモーション動画もホームページで公開する。料金や貸し出し日数などはこれまで実施したアンケートなどから現在詰めている段階。佐藤マネジャーは「キャンプ場で楽しむワーケーションを多くの人に体験してもらいたい」と話している。(川野遼介)