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北糖本別 生産終了へ 北見と道南2体制移行 日甜芽室に委託も 23年3月

2023年3月で砂糖生産を終了する北海道糖業本別製糖所

 北海道糖業(札幌市)は30日、道内生産拠点の本別製糖所(本別町勇足)の砂糖生産を2023年3月で終了すると発表した。北見製糖所(北見市)などに生産を集約、一部は日本甜菜製糖芽室製糖所(芽室町)に委託する方向。国内の砂糖消費量の減少などが要因。本別製糖所に搬入される原料ビートは引き続き北糖が買い受け、日甜委託分も含めて販売も行う。本別製糖所は受け入れるビートの倉庫などとして継続するが、日甜芽室、ホクレン清水と並ぶビート糖生産拠点の「撤退」は、十勝農業や地元・本別町に衝撃を与えている。

 北糖の砂糖生産体制は、北見製糖所と道南製糖所(伊達市)の2生産拠点体制に移行。本別製糖所の正社員55人のうち砂糖生産工程に関わる約30人は、他事業所への配置転換などで雇用を継続する。

 耕作指導、原料用ビートの受け入れ、倉庫管理(製品出庫)などは今後も継続。本別製糖所で生産される砂糖、家畜飼料用のビートパルプ、糖蜜などの副産物製品は、23年10月から北見製糖所に集約、一部は日甜芽室に生産を委託する方向で協議を進める。

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 北糖は「国内の砂糖需要の減少など事業環境の急速な変化と、生産設備の老朽化に伴う苦渋の決断。砂糖生産体制の効率化を図り、ビート生産者や地域社会との共生を図りたい」(総務人事部)としている。

 北糖の親会社のDM三井製糖ホールディングス(東京)と日本甜菜製糖(東京)も30日、資本業務提携契約(1月)に基づき「ビート糖の効率的生産体制構築に関する基本合意書」を締結したと発表した。

 新型コロナウイルスで国内砂糖消費の減少に拍車が掛かる一方で、環太平洋連携協定(TPP)など国際競争が進展、ビート糖事業の採算を確保する観点で生産拠点の統合、効率化を図るとしている。(松岡秀宜)

<北海道糖業>
 1968年設立。佃公彦の漫画「ほのぼの君」のキャラクターを用いた「ほのぼの印」ブランドの砂糖を製造・販売している。本別製糖所は1962年、大日本製糖ビート糖部門製糖所として生産を開始。68年から北糖の製糖所として稼働している。2020年度の原料ビートの受け入れ量は約36万800トン、砂糖生産量は約5万7500トン。21年4月、三井製糖と大日本明治製糖が経営統合して発足したDM三井製糖ホールディングスのグループ会社。

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