看護師が受診や買い物代行 帯広出身の山崎さん、十勝でも事業展開へ
【東京】帯広市出身の看護師・産業カウンセラー山崎ひとみさん(50)=都内在住=は4月から、看護師の資格を生かした高齢者の生活支援サービスを始めた。パートナー企業と連携し、受診・旅行の同行ほか、掃除や買い物代行など生活全般をサポートする。フランチャイズ(FC)方式で、年内にも十勝での事業展開を計画している。
山崎さんは4月、健康や医療、地域活性化などを手掛ける会社「hit」を帯広に設立。パートナー企業のケアトーク(東京)が運営する「エイジングコンシェルジュ広尾サロン」(同)で、生活支援サービスを始めた。
同サロンは高齢者施設探しや入居準備、終活相談、介護ヘルパーによる入浴介助や掃除代行などを実施。看護師が参画することで、介護・医療を網羅するワンストップのサービス提供が可能になった。
看護師の生活支援は健康チェックや在宅医療サポートと併せ、掃除や洗濯代行なども行う。喜ばれるのが病院への受診同行で、山崎さんは「医師の言葉を利用者に分かりやすく伝え、医師に言いにくいことを代弁できる」と話す。
これから力を入れるのが旅行への同行。旅先での健康管理や受診できる病院を調べておくなど、持病がある人でも安心できる環境を提供する。生活支援は医療保険適用外の有料サービスだが、「利用者の希望をかなえられるため、需要はある」とする。
十勝での事業展開に向けて、準備を進めている。テレワーク対応ができる電話での健康相談も行い、資格はあるが仕事に就いていない潜在看護師の選択肢になると期待する。新型コロナウイルス感染拡大で病院に行きづらくなった人もいるとし、十勝でも在宅医療の需要は増すと考えている。
山崎さんは「ホスピタリティーを持って利用者の健康をチェックし、主治医につなげることもできる。経験を還元し、十勝の医療の底上げに貢献したい」と話す。
事業に参加する十勝管内の看護師を募集している。問い合わせは山崎さん(hitoyama0228@outlook.com)へ。(池谷智仁)