未来のスター馬へ、雨の中疾走 ばんえい競馬で能力検査
帯広市主催のばんえい競馬で、デビュー前の新馬の適性を見極める今年度の「第1回能力検査」が18日、帯広競馬場で行われた。雨が降りしきる中、未来の出世馬の期待を受けた新馬が力強い走りを見せた。
検査には2、3歳の計179頭が登録。本番のレースと同じ200メートルコースを使い、2歳馬は460~480キロのそりを引いて制限時間内に走り切れば合格する。雨でそりが滑りやすい条件となったこの日は、障害をすんなりと上り切る馬もいれば、膝をついてしまう馬も。観客席から馬主や競馬ファンらが「行けー」などとげきを飛ばした。
馬の生産者の森裕治さん(57)=オホーツク管内佐呂間町=は「ぎりぎりのタイムだが、完走できてよかった」。本別町の生産者の孫の新津椋己(りょうき)君(10)=本別中央小5年=は、応援した馬が障害でつまずいてしまい、「生まれた時から見てきたので、合格してほしかった」と肩を落とした。
今年度のばんえい競馬は23日に開幕し、合格馬は5月8日以降に順次デビューする。(高田晃太郎)