甘みたっぷり「冬眠ナガイモ」 帯広市川西で春掘り作業
JA帯広かわにしなど管内9JAで生産する「十勝川西長いも」の春の収穫が8日、始まった。この冬は「保温材」となる雪が少なく凍害が心配されたが、出来は上々だ。
帯広市八千代の堀徹さん(46)=帯広市川西長いも生産組合副組合長=の畑では、同日午前5時すぎから作業を開始。重機で1メートルほどの溝を掘り、家族やパートの作業員らが土の中からナガイモを丁寧に取り出した。
十勝川西長いもは秋に収穫するが一部は土壌中に残し、翌年の春に掘り出している。春掘りナガイモは昼夜の寒暖差できめ細かい真っ白な肉質と、粘りが特長。今年は1万トン程度の収穫を予定し、2割程度は米国や台湾などにも輸出される。
今冬の帯広市内は最も遅い積雪となり影響が心配されたが、堀さんは「凍害は『首』の辺りにある程度で、例年並みの良いナガイモに育った。多くの消費者に食べてほしい」と話していた。
十勝川西長いもは昨年から、全量が新品種の「とかち太郎」に切り替わっている。(松岡秀宜)