芽室 長原さんが日本最優秀フロマジェ選手権大会2021に出場へ
【芽室】東陽製袋(芽室)が運営するチーズ工房「TOYO Cheese Factory」の長原ちさとさんが、25日に東京で行われる「フロマジェジャパン2021~第3回日本最優秀フロマジェ選手権大会」に出場する。全国で60人、道内では2人しかいないチーズの専門家「フロマジェ」に認定されている長原さん。チーズの知識やカットサービスの技術などを競う大会に向け、「持てる全ての力を出し、十勝のチーズ業界を盛り上げられるパフォーマンスをしたい」と意気込んでいる。
同大会は一般社団法人日本チーズアートフロマジェ協会の主催。次世代のフロマジェ育成を目的とする。6月6、7日にフランスで開かれる「第5回世界最優秀フロマジェコンクール」の国内予選も兼ねている。
長原さんは2019年3月に、日本チーズアートフロマジェ協会公式認定資格のフロマジェを道内第1号で取得した。ほかにも「チーズプロフェッショナル」や「チーズ検定講師」の資格を持っている。
19年開催の大会を実際に目にした時は「雲の上の世界だった。フロマジェの先輩方がキラキラ輝いていた」と圧倒されたが、「私が出ることで十勝のチーズ業界が発展し、プラトー(チーズの知識を持った上で切り方や配置などにこだわった盛り付け)の文化が広まれば」と出場を決意した。22人が応募した1次審査を勝ち抜き、9人のファイナリストに残った。決勝進出は道内で初めて。
大会では筆記や、チーズを200グラムにするカッティング、テーマに沿ったプラトー制作などのテストを行う。「スピーチテストのテーマは十勝のチーズをプロモーションすること以外に考えられなかった」と長原さん。プラトーは器にもこだわりながら十勝らしさの演出を計画するなど、十勝の魅力を前面に発信する。
ファイナリストの発表後、1週間は驚きと緊張感で信じられなかったが、徐々に責任感が生まれ、実感も湧いてきた。「自分らしく楽しまなくてはチーズの魅力も伝わらない。十勝のために頑張りたい」と力を込める。(細谷敦生)