十勝毎日新聞 電子版

Tokachi Mainichi News Web

養殖のチョウザメふ化進む 鹿追

ふ化槽の中を泳ぐチョウザメの稚魚

 【鹿追】鹿追町がバイオガスプラント(環境保全センター)の余剰熱を活用して養殖しているチョウザメのふ化が進んでいる。10万匹程度が生まれる見込みで、将来の安定供給が期待される。

 町は同センターで2014年からチョウザメの養殖を開始。雄は町内の飲食店を中心に食用として供給している他、キャビアの商品化を目指している。当初は稚魚を購入していたが、17年から人工ふ化を始め、同年と18年に続いて今年で3回目。

 協力を受けている北海道大学水産学部から購入した親魚のうち、3月22日に雌6匹から過去最多の約20万粒を採卵。人工授精した卵は、水温15度程度に加温した地下水が循環する円柱状のふ化槽の中で、28日にふ化が始まった。30日までにピークを迎え、ふ化槽とそこから移された水槽の中では、体長数ミリの稚魚が泳ぎ回っている。

 5~6割がふ化する見込みだが、成長するのはそのうち数千匹という。担当する町商工観光課の鈴木綾さんは「餌を食べ始める時期が一番難しい。成長に合わせ適切に餌を切り替え、生存率を高めたい」と話す。

 現在、センターでは約8000匹を飼育している。雄の4、5年魚は食用とし、8~10年で抱卵するようになった雌からキャビアを採る。食用に出荷されるのは例年40~60匹程度だが、人工ふ化初年の17年産が出荷できるようになる2年後には100匹、今年産が成長する5年後には1000匹に達する見込みで、町外への出荷拡大を視野に入れる。雌は当初から飼育している個体が抱卵年齢を迎えており、今秋にも卵の状態を確認してキャビアの製造を目指す。(丹羽恭太)

関連動画

  • 養殖のチョウザメふ化進む 鹿追

更新情報

世界初快挙、審判で桑井亜乃女子ラグビー元代表がパリ五輪出場へ

紙面イメージ

紙面イメージ

5.8(水)の紙面

ダウンロード一括(51MB) WEBビューア新機能・操作性UP

日別記事一覧

前の月 2024年5月
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31

十勝の市町村

Facebookページ

記事アクセスランキング

  • 昨日
  • 週間
  • 月間

十勝毎日新聞電子版HOME