帯広農業高 食の安全性、国際基準の認証継続
農産物の生産工程管理に関する認証制度「ASIAGAP(アジアギャップ)」で、帯広農業高校(二木浩志校長)が2019年に取得した、小麦や長イモ、ジャガイモ、大豆、小豆の5品目で認証が継続されるとともに、新たに枝豆でも認証を取得した。同校農産物の安全性について国際基準での「お墨付き」が与えられた形となった。有効期間は23年2月4日までの2年間。
アジアギャップは日本発の食品安全規格で、国際基準に基づき、食の安全や環境保全に取り組む農場に与えられる認証。一般財団法人日本GAP協会(東京)が運営しており、「食品安全」「環境保全」「労働安全」「農場経営」「人権・福祉」「食品偽装対策」「食品防御」の観点から第三者機関の審査を受け、認証を取得する。
同校では18年から認証取得に向けた取り組みを始め、農業科学科の生徒でチームをつくり、農場で作業を行う際のルール実践の徹底や見直しなどを行い、19年1月に5品目で認証を受けた。
さらに今年度は枝豆での認証取得を目指すとともに、ギャップチームの体制も再構築。「小麦チーム」など作物ごとのチームに加え、全体の情報共有や作業進行を管理する「情報チーム」と施設の清掃や修繕などを担う「作業チーム」を設け、それぞれの役割を明確化して審査に臨んだ。
審査は書類審査に加え、昨年11月には審査員が同校を訪れ、栽培ほ場や関連施設の審査が行われ、無事認証も取得し、同12月には1年間の取り組みを生徒に報告する会も開かれた。
チームのチーフを務めた森谷大空(ひろたか)さん(3年)は「(アジアギャップは)自分が1年生の時に始まり、3年間やってきた取り組みで、自分の中では成功。同じくチーフの本多脩馬さん(同)は「取り組みを通してリーダーシップが得られたと思う」と、自身の成長を語るとともに、新たに活動の中心となる1、2年生にエールを送った。(大谷健人)