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十勝産にこだわったラーメン店「伊とう」 10日に市内でオープン 東京の有名ラーメン店で店長も

自慢の鶏そば(塩)は「うま味が波のように寄せては返すようにした」と伊藤代表が自信を込める

 十勝産の食材にこだわったラーメン店「麺屋 伊とう」=帯広市東5南14、伊藤譲代表(43)=が10日、オープンした。釧路市出身の伊藤代表は、故郷北海道での開店を実現させた。だしは新得地鶏と中札内田舎どりなどを使い、麺はアグリシステム(芽室町、伊藤英拓社長)で扱う十勝産小麦を使用。伊藤社長は「十勝産にこだわり、小麦生産者や製麺会社とやりとりして麺を開発するのは珍しい」と話す。伊藤代表は「素材の良さ、生産者の思いをラーメンで伝えたい」と意気込んでいる。

 伊藤代表は、東京のファッション業界でスタイリストとして働いていた。

 ラーメンの道を志すようになったのは、約15年前から。スタイリストの仕事が休みの日には、関東のラーメン店で修業を重ね、次第にラーメンづくりが生活の中心に。昨年10月まで東京・西新宿の有名ラーメン店「麺屋 翔」で店主を務めた。

 最高の食材を求めて全国の生産者を訪ね、十勝の農家でアルバイトを経験したことも。「翔」では新得地鶏を使ったラーメンを期間限定で提供していた。約4年前に帯広出身の妻と結婚し、十勝での開業は選択肢の一つになった。

 看板メニューの鶏そば(850円)は塩としょうゆの2種。スープは中札内田舎どりをベースに新得地鶏でうま味を引き出した。

 麺は、知り合いを通じて出会ったアグリシステムの伊藤社長が、十勝産にこだわったラーメン作りに共鳴し、丸源保刈製麺(帯広市)と共同で作った。小麦は「ゆめちから」を中心に「はるよこい」「はるきらり」など5種類ほどをブレンドして使用している。伊藤社長は「十勝産小麦をパンに使ってもらう取り組みは続けてきたが、ラーメンに挑戦したのは初めて。生産者とつながるラーメン店に関われて本当によかった」と語る。

 店内はカウンターとテーブルで15席。営業は午前11時~午後2時半、午後5時半~同8時半。月曜定休のほか月に1度火曜休日。年内営業は30日まで。駐車スペースは5台。

 問い合わせは同店(0155・66・6680)へ。(本田龍之介)

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