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中島写真館がそば店「カブト」に 出張撮影を続け“二足のわらじ”

写真館から生まれ変わったそば店「KABUTO」を開業した中島代表(左)と妻の奈緒美さん

 創業98年の老舗写真館「中島写真館」(帯広市西23南3)が8月、そば店「KABUTO(カブト)」に生まれ変わった。少子化や結婚式の縮小などの影響で、中心業務のブライダル関連の受注が減少する中、3代目の中島一晃代表(57)が事業の在り方を見直した。現在はスタジオを持たない出張カメラマンとして撮影依頼に応じ、カメラとそばの“二足のわらじ”で屋号を守っている。

 中島写真館は1922(大正11)年、中島代表の祖父・十四一(としいち)さんが創業した。市内のホテルで婚礼写真を担当し、長年学校や家族写真にも対応してきた。ただ、少子化や家族婚の浸透、カメラのデジタル化などの影響で主力の業務は年々減少していった。10年ほど前から事業転換を考え昨年、そば店の開業を決断した。製麺学校に通うなどしてそばに関する知識を学び、開店にこぎ着けた。

数々の夫婦のウエディング写真を撮影してきたスタジオを改修した店内

 看板メニューは、冷たいそばと温かいだしを組み合わせたピリ辛の肉つけそば「KABUTO」(930円)や「とりごぼうセイロ」(980円)。製粉方法の異なる田舎そばと更科(さらしな)そば2種類を用意し、来店客の好みで選択できるようにした。丼物のメニューも提供する予定で、順次品数を増やしていく考えだ。

 椅子やテーブルが並ぶ現在の店内は、これまでスタジオとして使われていた。数多くの夫婦の門出を祝福してきたチャペルはそのままに、当時の着付け室や事務所が調理場へと姿を変えた。

 スタジオ撮影をやめた2月以降は、依頼に応じ出張撮影を行っている。「100年の節目を迎えるまでは、カメラも続けていきたい。カフェのように1人でも気軽に立ち寄れる店を目指してて、夫婦で長くやっていきたい」(中島代表)と新たな目標に向かっている。

 午前11時~午後3時。火曜定休。(沖田唯可)

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