十勝毎日新聞 電子版

Tokachi Mainichi News Web

管内5校 間口減に危機感

 道教委が2日に発表した公立高校配置計画案で、2021年度入試の募集学級数の公表が9月の計画決定時に先送りになった管内5校の関係者は、間口削減の可能性に危機感を募らせている。

 音更高校は16年に定時制農業科が閉課、普通科単位制高校となった後も生徒確保に苦慮する。音更町としても、農業を軸にした魅力ある高校づくりを支援するなどしてきたが、今年度は入学者数が初めて3学級分にとどまった。福地隆教育長は「これまで以上に学校との連携、情報共有を図っていきたい」と話す。

 鹿追高校は今年度の入学者が過去最少の28人。関係者に特に衝撃を与えたのが、これまで6割程度だった鹿追町内中学生の同校への進学率が4割にとどまったことだ。「特に保護者に高校の魅力を伝え切れていなかったと反省している」と大井和行教育長。ここ数年行っていなかった、町教委と学校関係者が町内の保護者を直接訪問し高校の魅力を伝える取り組みを今年度から再開するなど、「やれることは全てやる」としている。

 清水高校は3年連続の3学級編成。間口減となれば教員数が減り、総合学科の魅力である多様性が損なわれ、さらに生徒数確保が難しくなる悪循環に陥ることを関係者は危惧する。三澤吏佐子教育長は「高校の魅力が中学生にも伝わるよう、かみ砕いてきめ細かく発信したい」とする。

 本別高校は5年連続、大樹高校は2年連続の1学級編成。間口減となれば募集停止も視野に入ってくるため、危機感は強い。

 本別町では今年度の中学3年生が60人を超え、佐々木基裕教育長は「子どもたちに地元の高校の門戸を開く意味でも、道教委には2間口を維持してもらいたい」と話す。間口維持に向けた地域の機運も高まっているといい、今後は町内小中学校との“異校種間連携”を進めることなども検討している。

 大樹高校は今年度の入学者35人のうち、大樹町内からは16人にとどまった。ただ、更別、中札内、帯広などからの入学者は維持されており、板谷裕康教育長は「南十勝の普通科高校として一定の評価はされている」とする。生徒の特性に合わせて指導する「授業のユニバーサルデザイン化」や、宇宙航空研究開発機構(JAXA)との連携など、「大樹高校独自の魅力を発信し、なんとか2間口を維持したい」と話す。(丹羽恭太、小縣大輝、折原徹也、松村智裕)

更新情報

ドリカムライブや映画、ワイン…「ドリカムの日」に1万5000人

紙面イメージ

紙面イメージ

7.8(月)の紙面

ダウンロード一括(93MB) WEBビューア新機能・操作性UP

日別記事一覧

前の月 2024年7月
1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31

十勝の市町村

Facebookページ

記事アクセスランキング

  • 昨日
  • 週間
  • 月間

十勝毎日新聞電子版HOME