帯広南商業 卒業生2人が検定全種目達成
帯広南商業高校(朝倉洋一校長)を1日に卒業した川田潤也さん(18)と藤田和哉さん(18)が、全国商業高校協会(全商)が行う9種目の検定試験すべてで1級合格を果たした。“9冠”達成は今年度は全道5人のみで、全国でも約50人と少ない。同校から一度に2人が達成するのは初めてで、男子生徒も初。2人は進学先が決まっており、「学んだことを将来に生かしたい」と話している。
検定は珠算、電卓、簿記、ビジネス文書、英語、プログラミング、ビジネス情報、商業経済、会計実務の9種目。同校は3種目以上の合格を目標に掲げ、今年度は8種目1人、7種目2人、6種目18人など。卒業生196人中128人が達成し、道内高校でトップの合格者数となった。
川田さんは「入学時から全種目合格を目指していた」と話す。選択授業を受けず、独学で学んだ会計実務に苦労したが、晴れて目標を達成。将来は公認会計士を目指し、「先生や親をはじめ、いろんな方に感謝している。学んだことを生かし、たくさんのことに挑戦したい」と意気込む。
藤田さんは小樽商科大に進学し、将来は「母校で商業科の先生になりたい」と前を見据える。検定合格などを目指すOAビジネス部で学び、顧問の堀内大輔教諭の言葉から全種目達成を視野に入れた。勉強は嫌いだったが、学ぶうちに「勉強が好きになった。苦手な英語も一から見直し、合格できて本当に良かった」と話している。(松田亜弓)