市街地にクマ 帯小校庭で駆除
1日午前1時50分ごろ、帯広市西16南31の住宅街で「路上をクマ1頭が歩いている」と、付近を車で走行中の男性から110番通報があった。帯広署が捜索し、午前3時50分ごろ、同市西12南17の民家敷地内で、午前6時55分には同市西8南5の帯広小学校周辺で同一の個体と思われるクマ1頭を発見した。クマは同校の校庭に逃げ込み、約4時間にわたり校庭の木に登ったままとなっていたが、同11時3分、猟友会の会員が猟銃を発砲し、クマは死んだ。クマによる人などへの被害はなかった。
同署によると、クマの体長は約1・5メートル。専門家によると、若いクマとみられる。最初の目撃地点から、市内を流れるウツベツ川に沿って北上を続けたとみられている。同署の他、市を通じて連絡を受けた道猟友会帯広支部(月安謙治支部長)の会員らハンターも出動し、捜索に当たった。
クマが駆除された帯広小学校周辺では、警察官による立ち入りの規制が行われ、一時騒然となった。
帯広市教委は緊急時のメール配信システム「子供安全ネットワークシステム」で、午前6時46分にメールを配信。児童・生徒の外出は控え、部活動は保護者の送迎を義務付けた上で実施するなど配慮を求めた。クマが帯広小学校にいると特定されたことから、同9時41分にも再度知らせ、現場に近づかないよう注意した。
市教委によると1日中にクマが駆除されたため、2日は学校は通常通り授業を行うという。
帯広市によると、これまで市内でもクマの目撃情報はあったが、個体を発見したのは初めて。2017年12月には、つつじが丘小学校付近での目撃情報を受け、職員らが現場に出動したが発見には至らなかった。