鉄道ファン「キハ40系」の旅満喫 新得
【新得】「キハ40系で行く石勝線信号場停車の旅」(町商工会主催)が、鉄道の日の14日に行われた。道内外の鉄道ファンが、レトロな車両と、車窓をゆったりと流れる紅葉を満喫した。
抽選で選ばれた参加者は、記念の乗車券とバッジを手にJR新得駅に集合。懐かしい雰囲気が漂う朱色の車体が特徴の「キハ40系」臨時列車は、町開拓120周年を祝う記念のヘッドマークを掲げ、午前9時35分、目的地の追分駅(胆振管内追分町)に向けて出発した。
普段は特急列車が通過する21カ所の信号場や各駅に一時停車。短い停車時間には、ホームの駅名表示板を写真に収めるファンのシャッター音が響いた。車内ではボリュームたっぷりの特製弁当や、新得産チーズと焼酎などが提供され好評だった。追分駅では、新得と同じく「鉄道の町」を掲げる胆振管内安平町の及川秀一郎町長らの歓迎を受けた。
列車は両駅間約240キロを約7時間かけて往復。帰りの車内では、新得の物産などが当たる抽選会などで盛り上がった。オークションで「新得-追分」のサイドボードを獲得した京都府の会社員矢木和輝さん(28)と妻の杏奈さん(29)は「ローカル線の旅は最高だった」と笑顔を見せた。
町商工会の湯浅悟史会長は「特別企画の旅を喜んでいただきうれしい」と話していた。(佐々木健通信員)