コープ 5%還元に申請 十勝3店も対象に
コープさっぽろ(本部札幌)は3日までに、10月の消費増税に合わせて国が期間限定で行う「キャッシュレス決済・ポイント還元制度」に加盟店申請したことを明らかにした。登録されれば、道内に拠点を置くチェーンスーパーとしては唯一になる。対象は十勝の3店(ベルデ、かしわ、さつない)を含む全109店。道内大手のコープが国の支援制度で5%還元参加を表明したことで、競合他社も対応を迫られそうだ。
コープさっぽろは自社電子マネー「ちょこっとカード」の発行業者として、すでに決済事業者の本登録がされている。加盟店申請も7月中に行っており、現在は審査・登録待ちの状況となっている。
小売店は資本金5000万円以下などの条件があるが、「資本金制限は生活協同組合は例外となっており、その他の条件もクリアしている」としている。
対象は主要クレジットカード、ちょこっとカード、QR決済「PayPay」での支払い。ちょこっとカードの場合、決済金額の5%分が翌日にチャージされる。コープがすでに行っている5%オフサービスなども併用して受けられる。
コープさっぽろの売上高ベースでみると、ちょこっとカードの割合は33~35%、クレジットカードは11、12%と半数近くを占めている。2日からホームページで告知している。
米内徹常務は「システム開発など持ち出しの費用もあるが、国のサービスを受けない方が組合員の不利益になると考えて申請した」と説明している。
コープの動きに対し、道内のスーパーも対抗策を模索。イオン北海道(札幌)はWAONカードの2倍付加を始めており、「さらなる消費増税対策を検討している」とする。
独自のキャッシュレス決済還元策を検討しているアークスグループの福原(帯広)は「実施の判断や内容に関する検討作業の速度を上げたい」と話している。(佐藤いづみ)