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「十勝選手の受け皿にも」 日本製紙クレインズ存続へスポンサー探しが本格化

クレインズのクラブチーム存続へ向け、協力を呼び掛ける(右から)茅森健一氏と安永敦美氏(新井拓海撮影)

 今季限りで廃部となったアイスホッケー「日本製紙クレインズ」のクラブチームとしての存続を目指し、運営会社「東北海道アイスホッケークラブ合同会社」の茅森健一代表社員ら関係者のスポンサー集めが本格化している。釧路を中心に、十勝を含んだ道東エリアのクラブチームとしての再出発を視野に入れている。

 釧路市を本拠地とするクレインズは1949年に前身の十條製紙として創設。アジアリーグを4度、全日本選手権も7度の優勝を誇る名門チームで、最後となった今季も同リーグで準優勝した。選手の多くが社員として所属する日本製紙の経営合理化に伴い廃部が決定。存続を模索する中で、3月末に合同会社の立ち上げを発表し、今月に入り運営費の確保のため多くの企業などを回っている。

 12日には、前オーナー兼代表の安永敦美日本製紙執行役員(釧路工場長)と合同会社の茅森氏らが十勝毎日新聞社を訪れ、これまでの経緯や今後の見通しなどを話した。

 安永氏らによると、運営費は25人前後の選手の人件費を含めて年間3億~4億円。節減しても2億円が必要とみている。これまでに確定したスポンサーはなく、存続への道は簡単ではない。茅森氏も「数社が数千万円規模の前向きな話はあるが、まだ心もとないのが実情。時間がなくハードルも高い」と話す。

 アジアリーグの加盟申請締め切りの30日までに、1億~1億5000万円のめどを立てたいという。ユニホームに企業名などを載せるスポンサーは200万円から2000万円まで。ホーム主催試合(15試合程度)での社名紹介や公式ホームページのバナーなどの協賛サポーターは、年額10万円、20万円、30万円、100万円の4区分。存続した場合は、2014年以来となる帯広での試合を行う予定だ。ジュニア選手の育成にも力を入れる。

 苫小牧市出身で、札幌市でスポーツ用品販売会社を営む茅森氏はクレインズと関わりがなかったが、「チーム消滅は日本アイスホッケー界にとってマイナス」との危機感から手を挙げた。安永氏も「十勝には白樺学園、清水と強い高校がある。地域の有望な選手の受け皿としても必要」と協力に理解を求める。

 問い合わせは茅森氏へ電話(050・5360・5206)、ファクス(0154・51・1203)、Eメール(ken@cranes.team)で。(北雅貴)

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  • クレインスのクラブチーム存続へ向け、協力を呼び掛ける(右から)茅森健一氏と安永敦美氏(新井拓海撮影)

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