大樹町 ガバメントCFでIST支援へ
【大樹】町はロケット開発に取り組むベンチャー企業「インターステラテクノロジズ」(IST、稲川貴大社長)を支援するため、ふるさと納税制度を活用してインターネットで資金を集める「ガバメント・クラウドファンディング(GCF)」を14日に開始する。
町は30年以上前から「宇宙のまちづくり」に取り組んでいる。これまでも、ふるさと納税の使い道に「航空宇宙産業基地の誘致促進に関する事業」の選択肢があったが、GCFでは町内に本社を置くISTの支援を明確に打ち出した。
町は今回のGCFを「宇宙のまちづくり応援プロジェクト」と位置付けて、ISTへの寄付を募る。集まった寄付金は全額が補助金として交付され、現在開発中の観測ロケット「MOMO(モモ)」3号機や近年中の打ち上げを目指す人工衛星用ロケットの開発、各種実験、工場増築などの費用に充ててもらう。
町は「ISTの環境整備を支援することで、町内の宇宙関連産業の活性化や雇用創出などにつながる」(企画商工課)と期待する。
返礼品は町の名産品セットやISTの工場見学ツアーなどを予定している。
寄付を募る期間は14日から来年1月31日まで。寄付額は1万円から。目標金額は4000万円。達成しなかった場合も集まった額をISTに渡す。町のホームページから申し込む。
ISTは「ふるさと納税からの支援は大変ありがたい。MOMO3号機の打ち上げに向けて弾みがつく」としている。
管内でGCFを活用する例としては、池田町のワイン城改修などがある。宇宙関連企業を応援するケースは、愛知県碧南市がスペースプレーンの開発を行っている民間企業「PDエアロスペース」への支援をGCFで行っている。
IST独自では、北海道を応援するキャラクター「雪ミク」とコラボレーションしたCFを運営サイト「ACT NOW」で31日まで実施している。(松村智裕)
◆大樹町の発表
・大樹町ガバメントクラウドファンディング「宇宙のまちづくり応援プロジェクト」-大樹町ホームページ
◆特集
・大樹航空宇宙基地構想-十勝毎日新聞電子版特設ページ