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ウィッグ販売軌道に 陸別の佐藤さん

自らモデルになりウィッグの通販サイトを運営する佐藤さん

 【陸別】ウィッグ(かつら)の通信販売を行い、軌道に乗り始めた女性経営者がいる。町内に事務所を構え、インターネット通販サイト「SUGARCRANZ(シュガークランツ)」を運営する佐藤加奈子さん(36)。自らモデルとなりファッション性をアピールしたところ、時代のニーズをとらえ、全国から月に1000件を超える注文が入るようになった。

 佐藤さんは音更町出身。鹿追高、帯広大谷短大を卒業し、5年ほど帯広でアパレル関係の仕事に就いた。26歳で結婚し、陸別へ。「天然パーマで毛の薄さにも悩んでいた高校生の頃からウィッグを着けていた。洋服に合わせたファッションとして紹介したい」と思い、28歳で通販サイトを立ち上げた。

 海外の工場を探して契約、色合いや質を指示してオリジナル商品を生産。サイトは、ベーシックなウィッグの「本店」と、個性的な商品を並べる「vivid(ビビッド)」の2店舗を差別化して開設。「1年間、帯広に実店舗を構えたが、妊娠や通勤時間から通販に特化した」という。

 現在、取り扱うウィッグはロング(4750円)、ショート(3790円)、ポイント用など7種類。ネット上の口コミで広がり、自身がモデルとなるPRも功を奏し、売り上げは好調に推移している。

 経理上の理由で今年8月、サイトと同じ名称の合同会社を設立し、代表社員に。3人目の出産を控える主婦でもあり、「スタッフ3人中2人はママで、子育てに配慮した職場にしたい」と話す。社名のシュガーは名字の「佐藤」から、クランツは和を意味している。

 本州の顧客がほとんどで、リピーターも多い。佐藤さんは「ジェンダーレスの時代なのか男性の注文も多い。外国からのオーダーもある。医療用のニーズも高く、人毛の商品を増やそうと考えている。ウィッグの自然さを追求していきたい」と、今後の事業展開を見据えている。
(木村仁根)

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