ISTと東大研究室が共同で小型エンジン燃焼試験 大樹
【大樹】東京大学大学院の研究室とインターステラテクノロジズ(IST、本社大樹、稲川貴大社長)は8~15日、町浜大樹の実験場で小型ロケットエンジンの共同実験を行っている。新型の燃料噴射装置(インジェクター)を持ち込み、燃焼試験を繰り返している。
同大学院の工学系研究科航空宇宙工学専攻の津江光洋教授と中谷辰爾准教授の研究室は、7年ほど前からISTと共同研究を続けている。大学内ではできないエンジンの燃焼試験のため毎年、学生らが町浜大樹を訪れている。
今年は修士課程2年と学部4年生の2人が来町。同研究室ではISTでも同タイプを採用している「ピントル型インジェクター」を研究し、今年は燃焼効率を高めた新型をエンジンに取り付け、燃焼させた。
10日には燃焼の様子を外部から観察するガラスが割れるトラブルもあったが、修正しながらデータ取得を続けている。15日までに約3秒間の燃焼を15回ほど行う予定。
修士課程2年の杉原恭さん(24)は「より効率のよいロケットエンジンの開発に貢献できるよう研究を進めたい。大規模な燃焼実験は大学では難しいので、機会をいただいてありがたい」と話していた。(眞尾敦)