ＪＡＸＡエアロスペーススクールが開校 大樹
大気球実験の設備を見学する高校生
【大樹】全国の高校生が参加する宿泊体験プログラム「ＪＡＸＡエアロスペーススクール」（宇宙航空研究開発機構＝ＪＡＸＡ＝と大樹町共催）が２６日、町多目的航空公園などで始まった。２９日までの日程で、町内で航空宇宙を学ぶ講座や実習に取り組む。
ＪＡＸＡ施設がある全国５カ所で開催。大樹では４回目で、昨年から町と共催で実施している。今回は選考で選ばれた各地の高校生と、「地元枠」で大樹高生１人の２０人が参加した。
初日は同公園内にあるＪＡＸＡ大樹航空宇宙実験場の大気球司令塔内で、開講式が開かれた。ＪＡＸＡ大気球実験グループ長の吉田哲也教授が、大樹で行われている大気球による観測実験について講話した。
吉田教授は大樹で到達した気球高度の世界最高記録や、高層大気の微生物を観測する実験を紹介。宇宙と生命の関係に触れ、「これからの宇宙科学はアストロバイオロジー（宇宙生物学）が注目されており、皆さんが取り組んでいくテーマになる」と述べた。
公園内の宇宙交流センターＳＯＲＡでは、町職員が３０年続く町の航空宇宙の取り組みを説明した。
大樹高２年の赤城奏笑さん（１７）は「生物や化学など、いろいろな学問と宇宙が関係あると知って興味を持った」と話した。大阪府から参加した高校１年の吉岡拓海さん（１５）は「宇宙に興味があって参加した。実際に大樹でどんな実験が行われているか、教えてくれて楽しい」と関心を深めた。（眞尾敦）
