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ミニランドセル受注開始、電信通の施設「かえる」

「思いがこもったランドセルで大切に作ります」と笑顔で話す(左から)吉田さん、佐久間さん、阿部技術指導員

 帯広市内の電信通でミニチュアランドセル製造に取り組んだ故高野天峰(本名・透)さんの「思い出工房」。その事業承継を進めてきた同通りの多機能型就労支援施設「KAeRUかえる」(東2南6、清野真知施設長)が今月、同所で受注事業を始めた。メンバーは「天国にいる高野さんがそうであったように、お客さまに喜んでもらいたい」と張り切っている。

 故高野さんは1996年に同所で開業。使い終わったランドセルを4分の1ほど(約10センチ×15センチ×8センチ)の大きさに作り直す事業を続けた。大病を契機に2014年ごろから同施設への事業承継を進めたが、道半ばの16年12月に81歳で亡くなった。施設側は高野さんが残した製作ノートを参考に、革職人の阿部貴之さんを指導員に迎えて技術を磨いてきた。

 同施設で事業を担当するのは、ともに市内から通所する佐久間翔平さん(30)と吉田成さん(24)。型紙を作り、古ランドセルを使ってミシンがけや裁断などの練習を重ねてきた。中でも佐久間さんは通所時、高野さんがミニチュアランドセルを製作する姿を見ており、「懸命に作業する姿が印象的だった」という。2人は「お客さまに喜んでもらえる作品を作り続けたい」と意欲を見せる。

 事業承継を掲げて以降、すでに数件の予約を受けている。料金は基本で1万円(税別、保存状態で価格変動あり)。問い合わせは、かえる(0155・25・8181)へ。(佐藤いづみ)

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