食肉格付け、帯畜大がV2 イさんと深谷さん世界大会へ
食肉格付け技術を競う「第10回全日本大学対抗ミートジャッジング競技会」(実行委員会主催)の大学対抗部門で、帯広畜産大学が2年連続優勝した。個人総合部門でも1位にイ・チャンヒョンさん(25)=大学院修士2年=、2位に深谷芽衣さん(21)=畜産科学課程4年=が入り、上位を独占した。2人は日本代表として、7月にオーストラリアで開かれる世界大会に出場する。
2月28日~3月2日に東京で開催。食肉・畜産業の人材育成を図るのが目的で、全国14校から63人が参加した。「牛」「豚」「部分肉・精肉」の3部門で、枝肉の肉質や霜降り状態などの優劣を判別した。
帯畜大はイさん、深谷さんの他、舘山耀さん、池田大樹さん、山本朝子さん=いずれも21歳、畜産科学課程4年=の5人が出場。牛部門でイさんが1位、豚部門で深谷さんが3位、部分肉部門で舘山さんが2位となるなど安定した成績を収めた。
好成績を後押しした要因の一つには、昨年優勝した先輩の指導があった。昨年個人総合4位だった後藤弥子さんらが実物の精肉や枝肉の断面画像を見せ、肉質評価のポイントなどを解説した。
「LINEで食肉画像を送ってもらうなど、先輩のサポートは大きかった」と深谷さん。韓国から留学中のイさんは「世界大会では入賞を目指したい。今後も食肉分野の研究を進めたい」と意欲を見せる。
指導した後藤達彦助教は「先輩が後輩を指導する良い循環が生まれている」、口田圭吾教授は「来年V3を達成し、実学の帯畜大をさらにアピールできれば」と期待している。(池谷智仁)