パンの研究でアメリカへ 帯畜大の五嶋さん
帯広畜産大学畜産学研究科修士課程2年の五嶋大介さん(23)は、4月から来年1月までアメリカに留学し、パンや有機農業などについて学ぶ。「誰が食べてもおいしいと思えるパンを作り、日本のパン文化を世界に発信したい」と夢を持って渡米する。
「日本のパン文化を発信」
9月まではアイダホ州にあるアイダホ大学に留学。アメリカではアレルギーの観点から、パンの主原料であるグルテンが含まれないグルテンフリー食品の研究が盛ん。五嶋さんはグルテンフリー食品の研究や日本のパンとの違い、日本のパンの嗜好(しこう)調査などを行う予定。
10月からは農業体験と交流のNGO「WWOOF」に所属予定。同国内の有機農場でファームステイし、野菜栽培や鶏の飼育などを通してパンなどの加工品の製造を体験。「有機農業についての知見を深め、十勝の農業でも役立たせたい」と意気込む。
五嶋さんは上川管内美深町出身。小学生の頃に読んだグルメ漫画「焼きたて!!ジャぱん」がきっかけでパン作りに興味を持った。畜大の学部時代には、満寿屋商店(帯広)との共同研究でパン耳の付加価値を高めた食パン「むぎさら」の開発に関わった。初めての渡米には「不安もあるが、おいしいパン作りの夢に近づけることと、アメリカンフットボールやメジャーリーグなど本場のスポーツ観戦も楽しみ」と語る。
留学には、官民協働海外留学支援制度「トビタテ!留学JAPAN日本代表プログラム」を活用。五嶋さんは第8期生で、全国の大学などから1509人の応募があり、458人が選ばれた。